楽しい御朱印めぐり

御朱印めぐりの旅

内房 日本寺・笠森寺 御朱印めぐり

笠森寺・高蔵寺・神野寺・日本寺 御朱印めぐり

 

房総半島は、海の幸と山の幸に恵まれた地域です。こうした房総半島にも大飢饉の名残か、現世利益を求める観音信仰が広がっているように思います。

この記事では、レンタカーで長南町にある東国三十三観音霊場第31番;笠森寺からスタートし、30番;高蔵寺、そして神野寺、日本最大の磨崖仏で有名な日本寺など、名刹をめぐる内房地域御朱印めぐりの旅を紹介しています。

 

 

笠森寺 (笠森観音)

 

笠森寺は、千葉県長生郡長南町にある天台宗の寺院です。山号は大悲山、本尊は十
一面観音、坂東三十三観音霊場の31番札所になり、「笠森観音」と呼ばれています。
寺の縁起によりますと、奈良時代・延暦3年(784)、延暦寺を開いた伝教大師最澄
上人が楠の霊木で十一面観世音菩薩を刻み山上に安置し、開基したと伝えられています。
境内下の駐車場で車を降り、階段になっている“女坂”を登っていきます。

 

笠森寺観音様またのぞき

 

途中には、根元の穴をくぐれば子供が授かるという“子授の楠”(写真上)があり、
穴の向こうには、観音様のお顔も見えます。
観音堂の前には、二天門があり、風神、雷神像が祀られています。

 

笠森寺山門

 

圧倒されるのは、巨大な岩の峰上に建てられた観音堂です。 四方が舞台造りの
「四方懸造」と呼ばれる日本唯一の構造
で建てられており、その高い建築技術と
壮麗な姿は国の指定重要文化財に登録されています。
現在の観音堂は、桃山時代に建てられたものと言われています。

 

笠森観音本堂

 

御朱印には、本尊の十一面観音を表す梵字と『大悲閣』(観音堂)と書かれていました。

 

笠森寺朱印

 

高蔵寺 (高倉観音)

 

高蔵寺は、木更津市矢那にある真言宗豊山派の寺院です。 こちらの地域は鎌足の
里と呼ばれる所で、藤原鎌足の生誕地になるそうです。

 

高蔵寺山門

 

山号は平野山、本尊は聖観世音菩薩、坂東三十三観音霊場の30番札所になる寺院で
高倉観音と呼ばれています。
寺の由緒によりますと、創建は6世紀、徳義上人によると言われています。
現在の本尊はその後、行基がこの地を訪れた時に刻んだものだそうです。
本堂は、高床式で床の高さは1.8m、大永六年(1526)の建立だそうです。

 

高蔵寺本堂

 

高蔵寺本堂中

 

境内には、望みをかなえるために、今にも救いに立ちあがろうとするかのような
『望叶観音』の像が建っています。

高蔵寺望み叶え観音

 いただいた御朱印には、本尊である“聖観世音菩薩”を表す梵字と『観音』と書かれています。

高蔵寺朱印

神野寺

神野寺は、君津市鹿野山にある真言宗智山派の寺院です。山号は鹿野山、本尊は
薬師如来と軍荼利明王の二仏になります。
鋸山、清澄山とならび房総三山に数えられる名刹になります。
下の写真は、神野寺近くの展望台からみた房総半島南側の山並みです。

神野寺 展望台

寺の由緒によりますと、今からおよそ1400年前、聖徳太子によって開かれたとい
うことです。山号の鹿の山は、その折、野生の鹿がたくさん集まったことから“鹿
野山”と名づけられたそうです。
永正年間(1504)に、高野山から弘範上人が来山して、真言密教の法灯を立
て、当時荒廃していた神野寺を復興し、今に至っているそうです。

神野寺仁王門

本堂の前にあるのが、仁王門(写真上)になります。門内には、阿形、吽形の金剛
力士像(仁王像)がお寺の守護神として安置されています。

神野寺本堂2

本堂(写真上)は、10間堂と呼ばれる高さ、間口、奥行きとも10間ある風格あ
る朱塗りの大堂です。秘仏である本尊の薬師如来と軍荼利明王が安置されていて、
12年に一度、一ヶ月間開扉されるそうです。軍荼利明王は高さ3.6メートル、
すさまじい憤怒の形相をしているそうです。

奥の院(写真下)は、本尊として、飯縄大権現(白狐に乗った烏天狗)が安置され
ていて、天狗の履物、大下駄も並んでいます。

神野寺奥の院

いただいた御朱印は、ご本尊が薬師如来と軍荼利明王と言うことで、二つの御朱印
をいただいてきました。
一つが薬師如来の別名である『醫王尊』です。

神野寺1朱印

もう一つが『軍荼利』になります。

神野寺朱印2

日本寺

日本寺は、千葉県安房郡鋸南町にある鋸山の南斜面を境内とする曹洞宗の寺院です。
山号は乾坤山、本尊は薬師瑠璃光如来、磨崖仏である大仏があることで知られています。
寺の由緒によりますと、聖武天皇の勅詔と、光明皇后のお言葉を受けた行基菩薩によっ
て神亀2年(725)に開かれたということです。
開山当初法相宗に属し、江戸時代に曹洞宗となり、今日に至っているということです。

日本寺大仏

日本寺を象徴するのは、本尊である左手に薬壺を持っているのが特徴的な薬師瑠璃
光如来の磨崖仏、像高31mの大仏(写真上)です。元々は、天明3年(1783)に
岩を彫刻し建立されたものですが、風化が進んだため、昭和に入り修復され現在の
姿があるそうです。

延々と続くかなり急な階段を20分ほど登りきると鋸山山頂エリア、ここにも驚くほ
ど大きな磨崖仏、“百尺観音”があります。

日本寺観音像

また山頂付近には、切り立った崖の上に高所恐怖症の方は近づけない“地獄のぞ
き”と言われる場所があり、ここからの眺めは雄大です。

地獄のぞき

 山頂までの登山道の途中には、千五百羅漢像が、崖の中に安置されています。

日本寺 羅漢像

いただいた御朱印には、『大悲圓通閣』と記されています。これは、磨崖仏の薬師
如来ではなく、観音堂(圓通閣)に安置されている“千手千眼観音菩薩”のことにな
ります。 丑年と午年に開帳される観音様だそうです。

朱印日本寺

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