楽しい御朱印めぐり

御朱印めぐりの旅

鎌倉五山 御朱印めぐり
地域:

建長寺・円覚寺・寿福寺・浄智寺・浄妙寺 御朱印めぐり

 

鎌倉五山は、鎌倉時代に中国の五山制度にならってできた禅宗寺院の格付けです。その後たびたび改訂をされ、現在の五山は、室町時代に設定されたものが、現代に引き継がれているそうです。鎌倉五山に選ばれている寺は、寺格順に、建長寺、円覚寺、寿福寺、浄智寺、浄妙寺の五寺院になります。

北鎌倉駅前の円覚寺からスタートし、浄智寺、建長寺、寿福寺とまわり、そして鶴岡八幡宮から東へ20分、浄妙寺に至る鎌倉五山めぐりを紹介します。

 

円覚寺

 

古都鎌倉の風情を感じさせる北鎌倉の駅を降りるとすぐ目の前が、鎌倉五山第2位の
臨済宗大本山、円覚寺です。
1282年(弘安5年)、北条時宗が、中国から無学祖元禅師を招き、禅の普及と蒙古襲来
による殉死者を供養するために建てたのが始まりです。北条時宗の墓も、こちらにあります。

 

円覚寺入口

 

円覚寺入口の階段を上ると、夏目漱石の小説“門”の舞台ともなった二階建ての三門になります
三門は三解脱門(空・無相・無願)を象徴するといわれ、諸々の執着を取り払って佛殿(涅槃・
解脱)に至る門とされています。
神経衰弱になった主人公“宗助”が悟りを開こうと三門をくぐり参禅したが、結局運命の力に
かなわず三門を後にした様子がしのばれます。
これは、大学時代に漱石自身が円覚寺に参禅した経験が土台になっているとのことです。

 

円覚寺三門2

 

三門をくぐると広い境内の中に仏殿、方丈と続いていきます。
仏殿は、本尊である釈迦如来を祀ってあり、冠をかぶっているので“宝冠釈迦如来”と
呼ばれているそうです。下の写真は、仏殿になります。

 

円覚寺仏殿

 

いただいた御朱印にも“宝冠釈迦如来”と書かれていました。

 

円覚寺朱印

 

毎年11月初旬に、宝物風入が行われ、この期間だけは、国宝である舎利殿(写真下)
が公開され、期間限定の舎利殿の御朱印をいただくことができます

 

舎利殿2

 

御朱印には「舎利瞻礼」と書かれています。お釈迦様のお骨を、ありがたく仰ぎ敬う
という意味になるのではと思います。

 

円覚寺舎利殿朱印40

 

 

 

浄智寺

 

円覚寺からおよそ400メートル、案内板に沿って源氏山(大仏)方面に向かうと
そこは鎌倉五山の寺格4位、浄智寺の参道になります。

 

浄智寺山門

 

三門をくぐると静かなたたずまいの中、二階に鐘を下げた楼門が見えてきます。

 

浄智寺門

 

浄智寺は臨済宗円覚寺派のお寺で開山は1281年、本尊は阿弥陀如来、釈迦如来、
弥勒如来の三世仏で、それぞれ過去、現在、未来の三世に当たります。
いただいた御朱印には、『曇華殿』と書かれています。これは本尊を安置している
仏殿の名前になります。

 

浄智寺朱印

 

浄智寺は、鎌倉で谷戸と呼ばれる谷合に境内があり、長い歴史を持つ閑寂なたたずまいが
印象的な寺院です。裏庭にある背をかがめて通らねばならない小さな隊道を抜けると、
洞窟に弥勒菩薩の化身と言われる“布袋尊”の像が見えてきます。
ちなみに布袋さんのお腹をさすると福が授かるそうで、私もご多分にもれず大きなおなかを
そっとなでさせていただきました。

 

浄智寺布袋さん

 

 

建長寺

 

建長寺は、1253年(建長5年)北条時頼の時代に、中国の宋からの渡来僧、大覚禅師に
よって開かれた臨済宗建長寺派の大本山で、鎌倉五山寺格第一位に位置づけられています。
山号は巨福山(こふくさん)、本尊は地蔵菩薩になります。

 

建長寺山門2

 

建長寺は日本で初めて禅の道場が開かれた寺で、往時は千人を越す雲水が修行していたと
伝えられるわが国最初の禅寺です。
境内は、三門、仏殿、法堂、方丈などが一直線に並んでいますが、これは禅宗伽藍の典型
と言われるものです。写真は、仏殿、法堂、方丈の庭になります。

 

建長寺仏殿

 

建長寺法堂

 

建長寺方丈庭園

 

私も、社会人一年目の新人研修でこの建長寺に一泊し、座禅を組ませていただいた
経験があります。龍王殿に座ると、あの座禅中の”警策”という棒板で打たれる時の凛とした気持ち
が懐かしく感じられた次第です。

ちなみに座禅者の肩を打つ警策は、「文殊菩薩の手の代わり」になるものだそうです。

建長寺では、龍王殿で、毎週金曜、土曜の夕方、誰でも参加できる無料の座禅会が
開らかれていますので、興味のある方にはおすすめします。
鎌倉に息づく禅宗の精神風土、“無”や“空”の世界をのぞくことができるかもしれません。

 

建長寺方丈座禅

 

いただいた御朱印には、本尊である地蔵菩薩様に帰依しますと言う意味の
“南無地蔵菩薩”と書かれていました。

 

建長寺朱印

 

 

寿福寺

 

建長寺の前の通りを鎌倉方向に進み、トンネルを抜けて300メートルほどで鶴岡八幡宮
の裏手に出ます。これをさらに200メートルほど先へ進み、交差点を右折して、川喜多
映画記念館の前を通り、JR横須賀線の踏切を越えると直に鎌倉五山第三位の寺格を持つ
寿福寺につきます。

 

寿福寺山門

 

寿福寺の本尊は釈迦如来、創立者は北条政子、開山は京都の建仁寺の開山者でもある
栄西になります。境内には北条政子や源実朝の墓もあるそうですが、この日は、拝観
は不可になっていました。

 

寿福寺本堂

 

いただいた御朱印には、“南無釈迦牟尼佛”と書かれています。釈迦牟尼仏は釈迦如来のこと、
すなわちお釈迦さまになります。
平たく言えば「お釈迦さまに帰依します」と言うことかと思います。

 

寿福寺朱印

 

 

浄妙寺

 

寿福寺から鶴岡八幡宮前へ、それからさらに東、朝比奈方向へ1,500メートルほど行った
所にあるのが、鎌倉五山第五位の寺格を持つ浄妙寺です。
浄妙寺は、頼朝の重鎮、足利義兼が行勇律師を開山として、1188年に建立された臨済宗
建長寺派の寺院になります。山号は稲荷山(とうかさん)、本尊は釈迦如来になります。

 

浄妙寺

 

室町時代は、境内に23の塔頭を持つ大寺院で、僧が一同に茶を喫した“貴泉庵”があった
そうで、平成に入りこれを復興、新しくできた貴泉庵で抹茶をいただくことが出来るそう
です。写真は、貴泉庵の庭である枯山水を写したものです。庭には、蝋梅の花がきれいに
咲いていました。

 

浄妙寺枯山水

 

浄妙寺蝋梅の花

 

いただいた御朱印には、鎌倉三十三観音第9番札所としての“聖観世音”と書かれていました。

 

浄妙寺朱印

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