楽しい御朱印めぐり

御朱印めぐりの旅

奈良公園 東大寺・興福寺・春日大社 御朱印めぐり
地域:

東大寺・興福寺・春日大社 御朱印めぐり

 

奈良の都は今からおよそ1300年前の710年飛鳥藤原宮から平城京に遷都し、山城国長岡に移るまで74年間国政を司り、華やかな天平文化が栄えました。
この頃の信仰の場として東大寺、興福寺など南都七大寺と春日大社等の社寺仏閣が建立されています。

奈良公園はおよそ500ヘクタールにのぼる広さがあります。東大寺、興福寺、 春日大社や文化施設である国立博物館、正倉院等々と、これらをとりまく若草山などの緑、鹿の放し飼いなど自然と歴史が調和して、他に例のない歴史公園とも称される公園になっています。

 

興福寺 

近鉄奈良駅から、若草山の方向に大通りを歩いていくとおよそ五分で、興福寺にな
ります。
興福寺は、南都六宗の一つ「法相宗」の大本山となる寺院で、本尊は釈迦如来にな
ります。寺伝によりますと、興福寺の起源とされるのは“山階寺”です。
山階寺は、669年、藤原鎌足の夫人、鏡女王が夫の病回復を祈願して造営したのが
始まりだそうです。
710年の平城遷都の時に、現在の地に移されるとともに“興福寺”と名付けられたそ
うです。寺の最盛期には、建物の数が175もあった大寺で、鎌倉・室町時代には、幕
府は大和の国には守護をおかず、興福寺がその任にあたっていたそうです。

 

興福寺東金堂

 

興福寺には、有名な五重塔や東金堂(写真上)を始め、天平文化を代表する阿修羅
像などを安置する国宝館があり、また薪御能や節分の鬼追いなど古来の日本文化を
伝える行事も多く残っています。
国宝館では、三面六臂の貴公子然とした“阿修羅像”の他に、定慶作と言われ“金剛
力士像”や“千手観音立像”など多数の宝物が公開されており、見応え十分でした。
御朱印は、いくつかのお堂でいただけますが、その一つが、世界文化遺産を告げる
「興福力」の御朱印です。興福寺では、お堂ごとにいくつかの御朱印をいただくこと
ができますが、「興福力」が興福寺を代表する御朱印になります。
「興福力」とは、寺名の由来となった「維摩経」の一説「福力を興さしむ」からきて
いる言葉になります。

 

朱印興福寺?

 

東金堂は、本尊は薬師如来、「西国薬師第四番札所」になっているお堂ですが、
いただいた御朱印には、『東金堂』とお堂名が記されています。

 

朱印興福寺本堂

 

また東金堂では、「猿沢の 池のほとりの寺庭に 瑠璃の光は あまねかりけり」
とうたわれている御詠歌入りの御朱印をいただいてきました。

 

朱印興福寺御詠歌

 

猿沢の池越しに五重塔を仰いだ想い出がよみがえってきます。

 

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興福寺ではこのほか南円堂や中金堂などのお堂でも様々な御朱印をいただくことが出来ます。

 

 

春日大社 

 

興福寺猿沢の池側から、春日山方向にまっすぐ進みますと、すぐに春日大社の
“一の鳥居”から参道に入ります。
途中、右手には、鷺池に浮かぶ六角形のお堂、浮見堂がある浅茅ヶ原園地があります。

 

奈良公園 浮見堂

 

植物園前を通り、苔に覆われた燈廊が立つおごそかな参道を進んでいきますと、
5分程度で春日大社本殿、回廊に到着します。

 

春日大社参道

 

社伝によりますと、春日大社は、今からおよそ1300年前、奈良に都ができた頃、
遠く鹿島神宮から“タケミカヅチノミコト”を御蓋山(ミカサヤマ)に迎え、768
年、称徳天皇の勅命により左大臣藤原永手によって、中腹となる今の地に壮麗な社
殿を造営したのが始まりと言われています。

 

春日大社本殿

 

藤原氏の氏神・氏寺の関係から興福寺との関係が深く、一体となっていた時期もあ
るようです。

 

春日大社廻廊

 

四方を回廊で覆われた本殿は、朱の柱、白い壁、そして自然の檜皮屋根、昔と変わ
らぬ壮麗な姿を見ることが出来ます。

 

朱印春日大社

 

 

東大寺  大仏殿

 

春日大社の西回廊の階段を降り、案内板に沿って東大寺を目指します。
若草山の山裾(写真下)を通り、三月堂、二月堂へと進む道もありますが、鹿と戯
れながら南大門から大仏殿へ向かうのもよいでしょう。

 

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東大寺は、奈良時代(8世紀)に聖武天皇が民衆を救済するために華厳宗の教えを
基に大きな”盧遮那仏”を造ることを考え、建立した華厳宗の大本山となるお寺です。東大寺は、「奈良の大仏」として知られる盧遮那仏を本尊とし、開山は良弁僧上になります。
この大事業を推進するには幅広い民衆の支持が必要であったため、朝廷から弾圧さ
れていた行基を大僧正として迎え、協力を得て造り上げたことが知られています。

 

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東大寺は、天平文化の象徴といってもよい寺で、世界最大の木造建築である大仏殿
や、見事な彫像群が並ぶ法華堂、伝統行事の「お水取り」の舞台である二月堂など
見どころが満載です。

東大寺の入り口は、“南大門”(写真上)になります。大仏殿にふさわしく、わが国
最大の山門です。門の左右には、運慶と湛慶の作である阿形、吽形の金剛力士立像
が安置されています。

 

東大寺南大門

 

南大門をくぐれば、正面に見えるのが、大仏殿になります。創建当初の大仏殿は、
二度の兵火で焼け落ち、現存する大仏殿は江戸時代に再建されたものだそうです。

 

東大寺大仏殿

 

大仏は台座と袖、脚などの一部に当初部分を残すのみで、体部の大部分は中世の
作、頭部は江戸時代の作だそうです。

 

東大寺大仏

 

いただいた御朱印には、大乗仏典の「華厳経」を思想のよりどころとする華厳宗の
大本山として、『華厳』と書かれています。

 

朱印東大寺大仏殿

 

なお東大寺では、大仏殿の他に、二月堂、三月堂、四月堂などでも御朱印をいただ
くことが出来ます。

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