楽しい御朱印めぐり

御朱印めぐりの旅

筑波山 筑波山神社 御朱印めぐり

筑波山は、茨城県つくば市の北端にあり、西側の男体山(標高871m)と東側の女体山(標高877m)の二峰からなる山です。
万葉の昔から筑波嶺(つくばね)ともいわれ、歌にも詠まれ、日本百名山の一つに数えられます
なお百名山の中では最も標高が低い山になります。

筑波山

筑波山神社の拝殿近くには、明治の神仏分離令により筑波山神社と切り離された
寺院、坂東三十三ヶ所25番札所の筑波山大御堂が隣接しています。

この記事では、山腹の筑波山神社からケーブルカーで御幸ケ原に出て男体山山頂
(上の写真左側山頂)へ、そして東側の女体山山頂(上の写真右側山頂)に登り、白雲橋コースを筑波山神社まで降りるかた
ちで筑波山御朱印めぐりをしてきました。

筑波山神社(拝殿)

つくばエクスプレスの終点、筑波駅で降り、筑波山行きのシャトルバスに乗車、40分ほどで
筑波山神社前に到着します。バス停から鳥居をくぐり5分ほど歩きますと筑波山神社に到着です。

筑波山神社三門

筑波山神社は、筑波山を神体山として祀る神社です。筑波山南面の海抜270mから上を
境内地とし、面積はおよそ370haに渡ります。
筑波山は男体山と女体山の二峰からなり、その山容が二峰相並ぶため、自然に男女二柱
の神体山信仰がはじまったということです。
その後それが日本神話と連動し、筑波山神社もそれぞれ筑波男大神(いざなぎの神)・
筑波女大神(いざなみの神)と仰がれるようになったそうです。

筑波山神社拝殿

両山頂に本殿が鎮座し、拝殿は中腹に立地していて、山上の境内地「筑波山」を
御神体として崇める神体山信仰の形がとられています。

男体山本殿

筑波山神社拝殿の横からケーブルカーに乗りおよそ8分で、山頂駅御幸ヶ原に着きます。
下の写真は御幸ヶ原からみた男体山になります。

男体山

ここから、男体山の山頂までは、さらに15分ほど岩の多い登山道を登っています。
山頂のまさに頂きに立つのが、筑波男大神(いざなぎの神)を祀る男体山本殿になります。

男体山山頂神社

あいにく春霞がかかっていましたが、ここからは関東平野が一望できます。
また御幸ヶ原越しに女体山を見ることができます。

男体山山頂から女体山

ここの社務所にて、男体山本殿の御朱印をいただきました。

筑波男体山

女体山本殿

西側の男体山山頂から御幸ヶ原に戻り、東側の女体山山頂に向かいます。
この御幸ヶ原の南斜面には、あの“男女川(みなのがわ)”の源流が細々と水滴を垂らしていました。

男女川は、百人一首にある陽成院の歌、
『筑波嶺の 峰よりおつる みなのがわ こひぞつもりて 淵となりぬる』で有名ですが、
この源流が、御幸ヶ原の南斜面にあるわけです。
「筑波山のいただきから流れ出す最初は小さな男女川が、次第に流れを集めて淵をつくるように、
あなたを想う私の恋心も深いものになってしまったことよ」という筑波山らしい恋の歌と思われます。

訪れたのは春まだ浅い3月5日、嶺より落ちた男女川の水滴は、積もりつもってつららになっていました。

男女川源流

御幸ヶ原から女体山の山頂までは、カタクリの群生地などがある比較的緩やかな登り道です。
途中、口の中に石が入ると幸運がもたらされると言われる“がま石”で写真をとり、およそ20分
で山頂に到着です。

ガマ石

山頂には、筑波女大神(いざなみの神)を祀る女体山本殿があり、社務所で御朱印を
いただいてきました。

女体山山頂神社

筑波女体山

写真は、女体山山頂、標高877m、最高地点の岩越に北側を写したものです。

女体山山頂部

白雲橋コース

女体山からは、弁慶茶屋跡の広場を経由し筑波山神社に下りる“白雲橋コース”を選択し、
およそ80分の道のりを下山してきました。
筑波山は、火山で出来た山ではなく、地下深くでマグマが固まってできた岩の塊が隆起
してできた山だそうで、「斑レイ岩」という堅い石が多いという特徴があります。
とりわけ、女体山山頂から弁慶茶屋跡までは、急な岩場の連続、注意深く下山すること
が必要になります。

つつじヶ丘ルート

またこの間には、“北斗岩”“出船入船”“母の胎内くぐり”“弁慶七戻り”などと命名された
奇岩怪石が多く、これらを観賞しながら下りてくるのも楽しみの一つと思います。

下の写真は、勇壮な北斗岩になります。

北斗岩

下は、二つの大岩が交差した出船入船になります。

出船入船

下の写真は、胎内くぐり、胎内に入ることができます。

胎内くぐり

下の写真は、弁慶もたじろぐという弁慶の七戻りになります。

弁慶七戻り

弁慶茶屋跡から筑波山神社までのコースは、杉の木立の中をめぐる比較的なだらかな
登山道になっていました。

大御堂 

筑波山神社の参道を、バス停に向かい下っていくと右手に見えてくるのが大御堂
(おおみどう)です。
明治の神仏分離令が出るまでは、筑波神社と一体であった真言宗豊山派の寺院です。
山号は筑波山、本尊は十一面千手観音で坂東三十三ヶ所第25番札所になります。

大御堂

寺伝によれば、創建は延暦元年(782)東国の化主と仰がれた徳一法師が開山、
その後弘法大師が入山し、真言密教の霊場となったそうです。
筑波山神社と神仏習合により信仰され、江戸時代には多くの寺領を有していたそうです。

なお現在の本堂は、戦後再建されたものだそうですが、本尊の千手観世音菩薩は
弘法大師の彫刻との言われもある古いものです。
いただいた御朱印には、観音様のいらっしゃるお堂”大悲殿”と墨書きされていました。

筑波大御堂

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